「奨学金を返済中だけど、転職なんてしていいのか?」
「途中で辞めたら、一括返済を求められるんじゃないか…」
「お礼奉公の途中で抜けたら、大金を請求されそうで怖い」
この記事で、その不安に答えを出す。
先に結論を言う。奨学金を返済中でも、看護師は転職できる。借りた金を返す義務と、自分に合った職場を選ぶ自由は、本来まったく別の話だ。
ただし、肝心な点がある。借りている奨学金の種類によっては、転職のタイミングで一括返済を求められるものがある。勢いで辞める前に、自分の奨学金がどのタイプかを調べることが何より大事になる。
私は看護師歴20年以上で、これまでに転職を6回経験してきた。6回とも退職代行は使わず、毎回きちんと段取りを踏んで辞めてきた。だから、「お金の不安で動けなくなる気持ち」も「揉めずに辞める進め方」も、両方リアルに分かる。
この記事では、奨学金の2つのタイプの見分け方/転職前に必ず調べる5つのこと/一括返済が厳しい時の現実的な対処/返済で揉めない辞め方/どこに相談すればいいかまで、全部話す。読み終わる頃には、「まず何をすればいいか」がハッキリしているはずだ。
まず結論|奨学金を返済中でも、看護師は転職できる
もう一度はっきり言う。奨学金の返済中だからといって、転職が禁止されているわけではない。「返済中=この職場に縛られる」というのは、思い込みであることが多い。
理由はシンプルだ。奨学金は「お金を借りた」という契約であって、「一生その職場で働きます」という奴隷契約ではない。借りた分を返す義務は残るが、どこで働くかを選ぶ自由まで手放したわけじゃない。
借金と転職の自由を混同して、つらい職場を我慢し続けている看護師は本当に多い。
もこちゃんでも、奨学金があると転職できないって、周りもみんな言ってて…



借りた金は返す。それは当たり前だ。だが、辞める自由まで奪われたわけじゃない。「みんなが言ってる」は、調べた人の言葉とは限らないぞ。
ただし、安心しきって勢いで辞めるのは待て。奨学金の種類によっては、退職のタイミングで残額の一括返済を求められるケースがある。知らずに辞めると、後から大きな出費に直面して焦ることになる。
誤解しないでほしいが、これは病院や自治体を悪者にする話じゃない。「免除の条件があるお金を、条件を満たす前に辞めるなら返してね」という、契約としては当たり前の話だ。大事なのは、相手を恨むことではなく、自分の契約の中身を正しく知って、安全な段取りで動くこと。この記事で、その地図を順番に渡していく。
あなたの奨学金はどっち?転職で「一括返済が要るタイプ」と「要らないタイプ」
奨学金の種類を細かく覚える必要はない。まず「誰から借りたか」で2つに分ける。転職への影響は、ざっくりこの2タイプで決まる。
1つ目は「転職に影響しないタイプ」。日本学生支援機構(JASSO)や、民間・銀行系の教育ローンなど、勤務先と無関係に借りているお金がこれにあたる。転職しても返済条件は変わらず、毎月の返済を淡々と続けるだけ。延滞さえしなければ、転職を理由に一括返済を迫られることは基本的にない。
2つ目は「一括返済を求められうるタイプ」。病院独自の奨学金(いわゆる「お礼奉公」)や、自治体の看護師等修学資金がこれだ。
共通点は「指定された場所で◯年働けば返済を免除する」という条件がついていること。条件を満たす前に辞めると返還義務が生じ、契約によっては残額の一括返済を求められることがある。
| 項目 | 転職に影響しないタイプ | 一括返済を求められうるタイプ |
|---|---|---|
| 誰から借りた | 日本学生支援機構(JASSO)・民間・銀行系など | 就職先の病院・自治体(都道府県など) |
| 返済免除の条件 | なし(基本は全額返す) | あり(指定先で一定年限の勤務) |
| 途中退職の影響 | 変わらず返済を続けるだけ | 返還義務が発生。一括返済を求められることも |
| 転職前の調べる優先度 | 低め(返済を続ければOK) | 最優先(契約の中身を要確認) |
表の読み解きはこうだ。「転職に影響しないタイプ」だけなら、過度に怖がる必要はない。粛々と返済を続けながら転職して問題ない。一方、「一括返済を求められうるタイプ」を借りているなら、辞める前に契約内容の確認が必要になる。
もう一点だけ補足しておく。奨学金には「返さなくていい給付型」と「返す貸与型」がある。今あなたが返済しているなら、それは貸与型だ。そして「JASSOだけだと思っていたら、入職時に病院の奨学金も借りていた」という人は珍しくない。両方借りているケースもあるので、まずは借りているものを全部洗い出すところから始めろ。
【最重要】転職前に必ず調べる5つのこと(事前確認チェックリスト)
奨学金がある人が転職で失敗する原因は、ほぼ全部「調べずに辞めたこと」にある。曖昧なまま勢いで辞める前に、最低でも次の5つを確認しておけ。
【転職前に必ず調べること】
- 奨学金の種類と貸主を確認する
- 返還免除の条件を確認する
- 途中退職したときの返済方法を確認する
- 残額と利息の有無を確認する
- 契約書・貸与規程のどこを読むか
この5つを押さえれば、「知らずに大金を請求される」という最悪のパターンは防げる。上から順に、何を確認すればいいかを見ていこう。
① 奨学金の種類と貸主を確認する
まず「誰から借りたか」を確認しろ。貸主によって、転職への影響がまるで違うからだ。
貸主のタイプで、ざっくりこう分かれる。
- 日本学生支援機構(JASSO)・民間・銀行系 → 転職に影響しにくい(返済を続けるだけ)
- 就職先の病院(お礼奉公)→ 途中退職で一括返済を求められうる
- 自治体(都道府県など)→ 途中退職で一括返済を求められうる
「自分はJASSOだけ」と思っていたら、入職時に病院の奨学金も借りていた、という人は珍しくない。両方借りているケースもある。手元の書類で、借りている奨学金をすべて洗い出すこと。ここがスタート地点だ。
② 返還免除の条件を確認する
病院や自治体から借りているなら、「どこで・何年働けば免除になるか」を確認しろ。免除の条件を満たす前に辞めると、返還義務が生じるからだ。
確認するのは、この3点だ。
- 対象施設(どこで働けば免除になるか)
- 勤務年限(何年働けば免除になるか)
- 自分は今、その年限のどこまで来ているか
「貸与を受けた病院で3年」「県内の指定施設で5年」といった条件が多い。免除のゴールまでの距離を、数字で把握しておけ。あと半年で免除になるなら、辞める時期を少しずらすだけで一括返済を避けられることもある。
③ 途中退職したときの返済方法を確認する
途中で辞めた場合の「返し方」を、契約で必ず確認しろ。ここが一番こわい部分だ。途中退職時の返済方法は、契約によって全然違うからだ。
契約で分かれるのは、こういうポイントだ。
- 分割で返せるのか/一括なのか
- 働いた期間は差し引かれるのか/全額なのか
- 利息がつくのか
「3年働けば免除」の奨学金でも、1年で辞めたら全額一括を求める契約もあれば、働いた分を差し引く契約もある。同じ「お礼奉公」でも中身は別物だ。自分の契約がどうなっているかを、必ず自分の目で確かめろ。
④ 残額と利息の有無を確認する
今いくら残っていて、利息がつくのかを確認しろ。金額を具体的な数字にすると、「最悪いくら用意すれば動けるか」が見えるからだ。
数字にしておきたいのは、この3つだ。
- 今の残額
- 利息の有無と利率
- 毎月の返済額(返済中の場合)
漠然と「大金を請求されそう」と怖がっている状態が、一番判断を鈍らせる。数字にすれば、案外手が届く範囲だった、というケースもある。不安は、数字にした瞬間に「対処できる課題」に変わる。
⑤ 契約書・貸与規程のどこを読むか
契約書や貸与規程は、全部読む必要はない。読むべき場所だけ押さえろ。知りたい答えは、特定の条項に集中して書いてあるからだ。
まず探すのは、次の言葉が入った条項だ。
- 「返還」
- 「免除」
- 「契約解除」「退職」
これらの言葉が入った条項を探せば、免除の条件や、途中退職したときの返済方法は、たいてい数行にまとまっている。



契約書、どこを見ればいいか全然分からなくて、ずっと見て見ぬふりしてました…



気持ちは分かる。だが、見ないから怖いんだ。「返還」と「免除」と書いてある条項だけ先に読め。それだけで霧が晴れる。手元になければ、貸主や無料の看護師転職サイトの担当者に聞けばいい。
お礼奉公(病院奨学金)の途中で辞めるとどうなるのか
病院が学費を貸してくれるお礼奉公は、途中退職で一括返済を求められやすい奨学金の代表だ。仕組みはシンプルで、学生時代に病院がお金を貸してくれて、卒業後にその病院で規定年限(よくあるのは2〜3年)働けば、返済が免除される。
問題は、その年限を満たす前に辞めた場合だ。免除の条件を満たしていない以上、返還義務が生じる。一括で求められるか、分割になるか、働いた分を差し引くかは、契約の中身次第で変わる。だから、自分の契約内容の確認が欠かせない。
ここで一つ、混同しやすい大事な点を整理しておく。「途中で辞めたら違約金100万円」のように、あらかじめ罰金(賠償額)を決めておく取り決めは、労働基準法で禁止されている(労働基準法第16条・賠償予定の禁止/一般論)。ただし、これは「罰金の予定」の話だ。実際に借りた奨学金そのものを返す義務とは、別の問題として扱われる。「借りた金は返す」――ここは変わらない。
では一括返済の請求が常に有効かというと、そこはケースによる。契約の内容や事情によって判断が分かれることもあり、一律に「払わなくていい」とも「必ず全額一括」とも言い切れない。だから断定はしない。自分の契約がどうなっているかを確認し、必要なら専門家に相談する。それが現実的な動き方だ。
「違約金」と「奨学金の返済」は何が違う?(もっと詳しく)
労働基準法第16条は、「労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額をあらかじめ決めておくこと」を禁止している。つまり「辞めたら罰として◯円」という“ペナルティの予約”はできない、という考え方だ。一方で、実際に貸し付けた奨学金(学費として現実にお金が動いたもの)の返還は、これとは別の貸付契約として扱われるのが一般的とされる。両者を一緒くたにすると判断を誤る。気になる場合は、労働問題に詳しい専門家や公的な相談窓口に確認するのが安全だ。
私自身は、約20年の中で職場を6回変えてきた。一度も退職代行は使わず、毎回きちんと段取りを踏んで辞めた。理由は単純で、一方的に辞めて揉めると、結局あとで自分が困ると身に染みているからだ。お金の話は特にそうだ。感情的にぶつかるより、冷静に「どう返すか」を相談した方が、現実的な落としどころが見つかりやすい。
「【必見】お礼奉公中でも看護師は転職できる|一括返済できない時の対処法」はこちら
一括返済が厳しい…そんな時の現実的な4つの手段
「一括返済を求められたら詰む」と思っているかもしれないが、一括が無理でも詰みじゃない。打てる手段は、次の4つだ。
【一括返済が厳しい時の現実的な手段】
- 分割返済を交渉する
- 奨学金の立替(肩代わり)制度がある転職先を探す
- 同じ自治体の制度を引き継げる転職先を探す
- 残りの契約期間まで働いてから辞める
この4つを知っておくだけで、「一括しか道がない」という思い込みから抜け出せる。自分の状況に合いそうな手から検討してくれ。
①分割返済を交渉する
一括が無理なら、まず「分割にできないか」を相談しろ。事情を正直に話せば、分割に応じてもらえる場合があるからだ(一般論)。
交渉のときに伝えるのは、この3つだ。
- 「一括は難しい」と正直に伝える
- 月いくらなら払えるか、具体的な金額を出す
- 感情的にならず、誠実に相談する
揉めて感情的になるより、返済計画を持っていく方がずっと通りやすい。ダメ元でも、まず相談する価値はある。
②奨学金の立替(肩代わり)制度がある転職先を探す
意外と知られていないが、「立替(肩代わり)制度」のある転職先を探すのも有効な手だ。転職先の病院が、前職の奨学金を肩代わりしてくれる仕組みがあるからだ。
立替制度のしくみは、こうだ。
- 転職先が、前職の奨学金を一括で肩代わりしてくれる
- その新しい職場で一定期間働けば、返済が免除される
- 自分で借金を増やさずに、環境を変えられる
いわば「お礼奉公の乗り換え」だ。条件は職場ごとに違う。立替制度のある求人は、無料の看護師転職サイトの担当者に探してもらうのが早い。
③同じ自治体の制度を引き継げる転職先を探す
自治体の修学資金を借りているなら、「同じ自治体の対象施設」への転職で、返還義務が生じないことがある。自治体によっては対象施設の範囲が広く、転職先がその中に入っていれば勤務年限を引き継げるからだ。
確認するのは、この3点だ。
- 借りた自治体の「対象施設」の範囲
- 転職先が、その対象施設に入るか
- 勤務年限のカウントを引き継げるか
「県内で職場を変えるだけ」なら影響しない、というケースもある。対象施設や条件は自治体の要綱で違うので、自治体の窓口で必ず確認しろ。
手④:残りの契約期間まで働いてから辞める
免除まであと少しなら、その期間だけ働き切ってから辞めるのが一番確実だ。全額返済を避ける、最もシンプルな方法だからだ。
この手が向くのは、こんなケースだ。
- 免除まであと半年〜1年など、ゴールが近い
- 今の職場が、心身を壊すほど致命的ではない
- まとまった一括返済の資金を、すぐには用意できない
あと少しで免除になるのに、焦って今辞めて全額返済するのは、正直もったいない。ゴールまでの距離を確認したうえで、「今すぐ」か「あと少し待つ」かを決めろ。



大事なのは「一括しか道がない」と思い込まないことだ。手は複数ある。それを知っているだけで、追い詰められた気持ちはだいぶ軽くなるぞ。
自治体の修学資金(看護師等修学資金)を借りている場合
都道府県などの自治体から借りる看護師等修学資金も、途中退職で一括返済を求められうる奨学金の一つだ。仕組みは病院のお礼奉公と似ていて、その自治体の指定施設で一定年限(例えば5年など)働けば、返還が免除される。
注意したいのは、県外への転職や、指定外の施設へ移った場合だ。条件を満たさなくなると返還義務が生じうる。ただし、病気・出産・育児など、やむを得ない事情による返還猶予や免除の条件が設けられていることも多い。「辞める=即・全額返済」と決まっているわけではない。
なお、同じ自治体の対象施設への転職なら、返還義務が生じないこともある。対象施設の範囲が広い自治体なら、「県内で職場を変えるだけ」なら影響しないケースもある。
ただし、こうした条件は自治体ごとに要綱が違う。一律ではない。ネットの情報だけで判断せず、必ず自分が借りた自治体の担当窓口で確認しろ。例えば東京都の制度なら、東京都保健医療局「看護師等修学資金貸与事業」のように、自治体の公式ページに返還・免除の条件が載っている。自分の自治体の正式な要綱を、一次情報で確認するのが鉄則だ。
円満に辞めるのが結局いちばん得|返済トラブルを避ける退職の段取り
奨学金がある人ほど、辞め方が大事だ。一方的に辞めて揉めると、返済の話もこじれるし、書類の発行でも手間取る。結局、自分の首を絞めることになる。
私が6回の転職で一度も退職代行を使わず、毎回段取りを踏んで辞めてきたのには理由がある。看護師は転職先で、職務経歴書や前職の在職証明(在籍証明書)の提出を求められることが何度もある。退職時にきちんと手続きを踏んでいたから、こうした書類でも困らなかった。逆に、揉めて辞めていたら、在職証明や離職票の発行でもひと悶着あっただろう。
それに、看護師の世界は横のつながりが狭い。一方的に辞めて評判を落とすと、次の職場でやりにくくなることもある。これは20年やってきた実感だ。



正直、もう顔も見たくないので、黙って辞めちゃダメですか…?



気持ちは痛いほど分かる。だが業界は狭い。揉めて得することは一つもない。特に奨学金がある以上、感情で動くな。段取りで動け。
段取りといっても難しくない。基本は、この流れだ。
- 直属の上司に退職の意思を伝える(同僚や噂より先に)
- 奨学金の返済方法も、揉める前に冷静に相談・調整する
- 引き継ぎをきちんと行う
- 有給を消化する
- 離職票・在職証明など必要書類を受け取る
奨学金の返済も、感情的にぶつかった後よりも、誠実に相談した方が分割などに応じてもらいやすい(一般論)。これは病院を持ち上げる話じゃない。円満に去ることは、巡り巡って次の自分自身のためになる、というだけの実利の話だ。
「【転職6回】看護師が転職で後悔しないための全手順|経験者が本音で解説」はこちら
「【段取りが9割】看護師が転職で円満退職する進め方を経験者が解説」はこちら
一人で抱え込むな|まず看護師転職サイトで悩みを整理しろ
奨学金がある状態での転職は、一人で抱えると、実態以上に不安が大きく見える。だから、まず第三者に状況を整理してもらえ。それだけで、何から手をつければいいかが見えてくる。
相談相手として現実的なのが、看護師転職サイトの担当者だ。誤解されがちだが、転職サイトは「登録=転職確定」ではない。情報収集と相談のための道具で、無料で、相談だけでもいい。
奨学金がらみで言えば、担当者にできることは具体的だ。
- 奨学金の立替(肩代わり)制度がある求人を一緒に探してもらう
- 自治体の対象施設に入る求人を探してもらう
- 退職の切り出し方・タイミングの相談に乗ってもらう
私自身、退職の相談が職場でうまく進まなかった時期に、登録していた転職サイトの担当者が、退職の切り出し方や伝えるタイミングまで相談に乗ってくれて助かった経験がある。
訪問看護に興味が出た時に使ったレバウェル看護も、電話でもLINEでも対応が丁寧で、こちらの話をちゃんと聞いてくれた。「このキャリアならこの求人が妥当」と具体的に提案してくれたのは、一人で悩んでいた頃には得られなかった視点だった。
結論はシンプルだ。奨学金の契約を自分で確認しつつ、分からないところは一人で抱えず相談しろ。今すぐ転職しなくていい。「自分の状況を整理する」ところから、片足だけ動かせばいい。それだけで、霧がかかっていた不安の輪郭が見えてくる。
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転職で一番怖いのは「入ってみたら聞いてた話と違う」ってやつだろ?
レバウェル看護は実際に病院に足を運んで情報を集めてるから、入職後のギャップが少ないのが強みだな。
看護師転職サイトを使うときに知っておきたい5つの注意点
転職サイトは便利だが、使い方を間違えると逆に時間を取られて、結局妥協した転職先に決めてしまうなんてことになりかねない。登録する前に、この5つだけは頭に入れておけ。
- 転職を考え始めたら早めに登録しておく
- 登録は2〜3サイトがベスト
- 登録後に聞き取り面談があることを知っておく
- 登録しすぎると面談だけで時間が取られる
- 担当者が合わないと感じたら遠慮なく交代してもらう
転職を考え始めたら早めに登録しておく
「そろそろ転職しようかな」と思った時点で登録しておくのが正解だ。
なぜなら、退職ギリギリになってから慌てて登録すると、面談も求人紹介もバタバタで進み、比較検討する余裕がなくなるからだ。早めに動けば、こんな余裕が生まれる。
- 求人を眺めるだけで、今の職場の条件を客観的に見られる
- いい求人が出たときに、すぐ動ける
- 焦らず、複数の求人をじっくり比較検討できる
逆に余裕がないと、「とりあえずここでいいか」と妥協して決めてしまう。そして入職してから「思ってた職場と全然違った…」となる。私はこれで後悔している看護師を、何人も見てきた。



でも、まだ転職するか決めてないのに登録していいんですか?



全然いい。登録したからって転職しなきゃいけないわけじゃないからな。求人を眺めるだけでも「今の職場って実は条件悪かったんだ」って気づけたりする。「いい求人が出たら動く」くらいの余裕を持っておけ。
登録は2〜3サイトがベスト
転職サイトは2〜3サイトに登録するのがちょうどいい。
なぜなら、1サイトだけだと求人や情報が偏り、担当者との相性が悪かったときに逃げ場がなくなるからだ。かといって多すぎても消耗する。2〜3サイトが、ちょうどいい理由はこうだ。
- 1サイトだけだと、紹介される求人が偏り、相性が悪いと逃げ場がない
- 多すぎると、面談だけで消耗する
- 2〜3サイトなら、求人も担当者の対応も見比べられる
たとえば「このサイトの担当者はイマイチだけど、こっちは話が早いな」と見比べて判断できる。これは1サイトだけでは絶対にできないことだ。
だから、比較のしやすさと負担のバランスを考えると、2〜3サイトがベストになる。
登録後に聞き取り面談があることを知っておく
転職サイトに登録すると、担当者から電話やLINEで聞き取りの面談(ヒアリング)の連絡が来る。
なぜなら、登録してすぐ求人が届くのではなく、まず希望条件や転職理由を確認したうえで、求人を紹介する流れだからだ。面談前に、次の希望条件を整理しておくといい。
【面談前に整理しておく希望条件】
- 勤務地
- 給与
- 夜勤の有無
- 譲れない条件
面談は1回あたり15〜30分くらいかかることが多い。上の希望条件を先にメモしておくとサクッと終わるし、ズレた求人を紹介されにくくなる。
だから、登録前にメモだけでも作っておけ。それだけで面談の質が変わる。
登録しすぎると面談だけで時間が取られる
「たくさん登録した方が有利だろ」と思って4〜5サイト以上に登録すると、面談だけで時間が消し飛ぶ。
なぜなら、サイトごとに面談が発生し、さらに各社から連絡が一気に届くからだ。登録しすぎると、こうなる。
【登録しすぎると起きること】
- サイトごとに面談があり、面談だけで数時間ぶっ飛ぶ
- 各サイトから電話・メール・LINEの連絡が一気に届く
- やり取りに疲れて、本来の転職活動に集中できなくなる
求人を探すために登録したのに、連絡の対応に追われて疲弊する。これでは本末転倒だ。



まずは2〜3サイトで始めて、物足りなければ追加する。これが一番効率的なやり方だ。
担当者が合わないと感じたら遠慮なく交代してもらう
これは言いにくいのはわかる。でも「この人とは合わないな」と感じたら、我慢せずに担当者の交代を申し出ろ。
なぜなら、合わない担当者のまま進めると、希望と違う求人ばかり紹介され、転職のタイミングまで逃しかねないからだ。交代については、これだけ知っておけばいい。
【担当者交代で知っておくこと】
- 交代の依頼は失礼じゃない。転職サイト側も対応に慣れている
- 直接電話で言いにくければ、LINEで「担当者を変更したいです」と送るだけでいい
- 少しでも「なんか違うな」と思ったら、早めに動く
多くの転職サイトはLINEが連絡手段として使えるから、交代の申し出も一言送れば済む話だ。少しでも「なんか違うな」と思ったら、早めに交代してもらうのがベストだ。



たしかに、合わない担当者に気を遣って我慢してたら、転職で失敗するのは自分ですもんね…



そういうことだ。担当者に遠慮して自分の人生を妥協するなんて、一番もったいないからな。
奨学金返済中の転職についてよくある質問
- 奨学金を返済中でも、本当に転職していいの?
-
できる。借りた金を返す義務と、職場を選ぶ自由は別物だ。ただし種類によっては転職のタイミングで一括返済を求められることがあるので、辞める前に自分の契約内容を確認しておくこと。
- 何も言わずに、黙って辞めたらどうなる?
-
おすすめしない。返済の話がこじれるうえ、離職票や在職証明など、次の職場で必要になる書類の発行で揉める可能性がある。看護師の世界は横のつながりが狭い。段取りを踏んで円満に辞めた方が、結局は自分のためになる。
- 一括返済できないと、訴えられる?
-
まずは分割返済を相談してみること。事情を話せば応じてもらえる場合がある。なお「辞めたら罰金◯円」といった違約金の“予約”は労働基準法で禁止されている(一般論)が、実際に借りた奨学金そのものの返済義務とは別問題だ。判断が難しいケースは、労働問題に詳しい専門家や公的な相談窓口に確認するのが安全。
- お礼奉公の途中で、結婚や引っ越しなら免除される?
-
契約や自治体の要綱による。結婚・出産・育児・病気など、やむを得ない事情による返還猶予や免除の条件が設けられていることもある。一律ではないので、必ず自分の契約書・要綱を確認すること。
- 転職先が奨学金を肩代わりしてくれるって本当?
-
本当だ。前職の奨学金を立て替えてくれる「立替(肩代わり)制度」を用意している病院は実在する。代わりにその職場で一定期間働けば返済が免除される仕組み。条件はそれぞれ違うので、転職サイトの担当者に立替制度のある求人を探してもらうのが早い。
まとめ|奨学金返済中でも転職はできる。まず「自分の契約」を確認しろ
奨学金を返済中でも、看護師は転職できる。これは間違いない。「奨学金があるから辞められない」は、調べる前の思い込みであることが多い。
ただし、種類によっては転職のタイミングで一括返済を求められるものがある。だから、勢いで辞める前に自分の契約を確認すること。それさえやれば、無用な出費も、後からの「しまった」も避けられる。
最後にこの記事のおさらいだ。
- 奨学金は「転職に影響しないタイプ(JASSO・民間など)」と「一括返済を求められうるタイプ(病院・自治体)」の2つで考える
- 辞める前に、種類・免除条件・途中退職時の返済方法・残額・契約書の5点を確認する
- 一括が厳しくても、分割交渉・立替制度・自治体の引き継ぎ・契約満了まで働く、と手は複数ある
- 一方的に辞めず、段取りを踏んで円満に。返済も書類も、その方が得
- 一人で抱え込まず、まず転職サイトで相談して悩みを整理する
次の行動は1つでいい。まず、自分の奨学金の契約書を引っ張り出して、「返還」と「免除」の条項を読め。手元になかったり、読んでも分からなかったりしたら、一人で抱えず相談しろ。



お金の縛りで、人生の選択肢まで諦めるな。借りた金は返す。だが、辞める自由も、合う職場を選ぶ自由も、あなたのものだ。まずは自分の契約を知るところからだ。



