「自分の夜勤手当って、世間の平均と比べてどうなんだろう?」
「同期と給料の話になって、なんかうち低い気がしてきた」
「平均額を知ってから、自分の手当が妥当かを判断したい」
この記事で、その疑問に正面から答える。
先に言っておく。夜勤手当の「平均額」を見るだけでは、自分の手当が妥当かどうかは判断できない。理由は本文でじっくり説明する。
私は夜勤を17年やってきた。途中で給与明細を見直して、「自分の夜勤手当だと思っていた金額に、深夜割増賃金が紛れ込んでいた」と気付いて愕然とした人間だ。
同じ平均額の中でも、構造を理解しているかどうかで景色が変わる。
この記事では、2交代・3交代別の全国平均、施設形態別の差、自分の手当が平均と比べて高いか普通か安いかを判定する手順までを、淡々と数字で示す。今すぐ動く必要はない。知った上で、どうするか考えればいい。
看護師の夜勤手当、全国平均はいくらなのか【2交代・3交代別】
最初に結論を出す。2交代の夜勤手当は1回あたり約1万1千円、3交代は準夜勤が4千円台、深夜勤が5千円台が全国平均だ。
出典は日本看護協会「病院看護実態調査報告書」で、看護師の夜勤手当を語る上で最も信頼性の高いデータになる。
ただし注意してほしい。これは「全国の平均」であって、「あなたの病院での適正額」ではない。ここを最初に確認しておく。
| 勤務形態 | 1回あたり平均 | 月の夜勤回数 | 月額換算 |
|---|---|---|---|
| 2交代 | 約11,000円 | 4〜5回 | 4.4〜5.5万円 |
| 3交代(準夜勤) | 約4,200円 | 4〜5回 | 1.7〜2.1万円 |
| 3交代(深夜勤) | 約5,300円 | 4〜5回 | 2.1〜2.6万円 |
2交代勤務の夜勤手当の全国平均
2交代の場合、1回あたりの夜勤手当の全国平均は約1万1千円。日本看護協会の調査で毎年集計されている数字だ。
2交代の夜勤回数は月4〜5回が一般的なので、月額換算では4万4千円〜5万5千円。年間にすると50万円〜65万円が夜勤手当として給料に上乗せされている計算になる。
ここで覚えておいてほしいのは、2交代の夜勤手当は「準夜勤+深夜勤」の時間が両方含まれているという事実だ。3交代の準夜勤4千円台と深夜勤5千円台を足すと約1万円。
2交代の1万1千円は、3交代の準夜+深夜の合算と「だいたい同じ水準」になっている。
つまり、2交代の1回1万1千円は「1回分」というよりは「準夜+深夜の合算分」と理解した方が、数字の意味を正しく捉えられる。
3交代勤務の夜勤手当の全国平均(準夜勤・深夜勤)
3交代では、準夜勤の平均が約4,200円、深夜勤の平均が約5,300円。深夜勤の方がやや高いのは、深夜帯の労働がメインになる分、深夜割増賃金の影響が大きいためだ。
3交代は月の夜勤回数が8〜10回と多い。準夜・深夜を合わせて月10回前後夜勤に入る計算になる。
月額換算では4万円前後で、2交代と大きくは変わらない。
3交代の1回あたりの額が小さく見えるのは、1回の拘束時間が8時間程度と短いからだ。2交代の16時間拘束と比べると半分の時間で半分の手当、というイメージに近い。
2交代の方が「1回あたり」は高く見える理由
2交代の1回1万1千円という数字だけ見ると、3交代の4千円台・5千円台より圧倒的に高く見える。だが、拘束時間あたりで割ると差はかなり縮まる。
2交代の夜勤手当だけを拘束時間で割ると、1万1千円÷16時間で時給換算約687円。3交代の準夜+深夜を合わせた1万円÷8時間で時給換算約1,250円。手当部分の時給で見れば、3交代の方が単価が良いとも言える。
私は2交代も3交代も両方経験してきた。1回あたりの金額が大きい2交代は「稼いだ感」が強く感じられる。だが、16時間ぶっ通しの拘束、仮眠が取れないこともある実態を考えると、3交代の方が割が良いと感じる人もいる。
かずくん2交代の1回1万円の手当に見えるが、16時間拘束で割れば時給換算では大したことない。1回の額だけで判断するな。
施設形態別|大学病院・総合病院・クリニック・介護施設の平均比較
結論を先に言う。施設形態によって、夜勤手当の平均は大きく変わる。同じ2交代1回でも、施設のタイプで倍近い差が出ることもある。
比較の軸は「施設形態(規模・経営母体・夜勤の業務内容)」だ。下の表を見てほしい。これは公的データと求人市場の傾向を踏まえた目安だ。
| 施設形態 | 2交代1回の目安 | 傾向 |
|---|---|---|
| 大学病院・公立病院 | 12,000〜15,000円 | 給与体系が整備されている |
| 民間総合病院 | 10,000〜12,000円 | 全国平均の中心レンジ |
| 中小一般病院 | 8,000〜11,000円 | ばらつきが最も大きい |
| 介護施設(老健・特養) | 6,000〜10,000円 | 医療行為の負担は軽め |
| 有床診療所・透析クリニック | 8,000〜12,000円 | 夜勤の有無は施設次第 |
大学病院・公立病院の夜勤手当の平均
大学病院や公立病院は、夜勤手当が全国平均より高めに出る傾向がある。給与体系が整備されており、夜勤手当と深夜割増賃金がきちんと分けて支給されているケースが多いからだ。
基本給ベースが高いので、深夜割増賃金(基本給の時間単価×1.25以上)の金額も大きくなる。
結果として、夜勤に入るたびに支給される総額がそれなりの水準になる。
ただし、その分、業務の専門性・忙しさ・教育負担も大きい。手当が高いだけで「楽」とは限らない。
民間総合病院・中小一般病院の夜勤手当の平均
民間総合病院は、全国平均の中心レンジに収まる病院が最も多い。1回あたり1万円〜1万2千円程度が一つの目安になる。
注意したいのは中小一般病院。ここはばらつきが最も大きい層で、1回8千円の病院もあれば1万2千円の病院もある。
同じ地域・同じ規模でも、経営方針一つで差が出る。
そして、「夜勤手当」に深夜割増賃金を含めて表示している病院もこの層に多い。給与明細の見方は後の章で詳しく説明する。
クリニック・無床診療所の夜勤手当
クリニックや無床診療所は、そもそも夜勤がない施設が大半。だから「夜勤手当の平均」という議論自体が成立しにくい。
例外は透析クリニックの一部。月に数回、深夜の透析対応がある施設では夜勤手当または当直手当が支給される。1回あたり8千円〜1万2千円程度が目安だ。
注意点として、「当直手当」と「夜勤手当」は別物として扱われる場合がある。当直は「待機しているだけで原則対応はしない」前提の手当で、実際の労働には別途残業代が発生する建付けになっている。
求人を見るときはここを確認しておけ。
介護施設(老健・特養・有料老人ホーム)の夜勤手当
介護施設は、1回あたりの夜勤手当が病院より低めに出る傾向がある。ただし、医療行為の負担は病院より明らかに軽い。同じ「夜勤」でも実態は別物だ。
老健・特養では1回6千円〜1万円程度が目安。有料老人ホームでも似た水準になる。
ただし夜勤の拘束時間が16時間〜17時間と長い施設もあり、時給換算では病院より安く感じることもある。
逆に、夜勤専従や夜勤回数を増やせる介護施設では、「1回の額×回数」で月収を稼ぐスタイルが成立する。手当の単価より、ライフスタイルとの適合性で選ぶ施設だ。
訪問看護・その他(夜勤専従・派遣等)の夜勤手当
訪問看護では、夜勤手当の代わりに「オンコール手当」として支給されることが多い。
1回1,000円〜3,000円程度の待機手当に、実際の出動があれば別途出動手当が加算される形だ。
夜勤専従や派遣の夜勤は単価が高い。1回1万5千円〜2万円超の求人もある。
ただし、雇用形態や福利厚生が常勤と異なる点はセットで理解しておく必要がある。
「夜勤手当の平均」を見るだけでは判断できない3つの理由
ここからが本題だ。平均額をクリアしたから自分の手当は適正、という結論は危険。実態はもっと複雑だ。
理由は3つある。順番に説明する。
【平均だけでは判断できない3つの理由】
- 「夜勤手当」に深夜割増賃金が紛れ込んでいる可能性がある
- 平均値は「中央値」でも「最頻値」でもない
- 1回あたりの額ではなく、時間あたりで見るべき
「夜勤手当」に深夜割増賃金が紛れ込んでいる可能性
これが一番大きい落とし穴だ。夜勤手当と深夜割増賃金は、本来まったく別物。だが、給与明細上で混ぜて表示されている病院は実在する。
深夜割増賃金は労働基準法で定められた法定の割増で、22時から翌5時までの労働に対して通常賃金の25%以上の割増を払う義務がある。これは「手当」ではなく、法律で義務付けられた賃金だ。
一方の夜勤手当は、各病院が独自に設定する手当。両方が別々に支給されるのが本来の姿だ。
ところが、給与明細に「夜勤手当 11,000円」と書いてあっても、その内訳が「純粋な夜勤手当6,000円+深夜割増賃金5,000円」というケースがある。これだと「平均と同じくらい」と思っていても、純粋な夜勤手当は相場よりかなり安いことになる。
私自身、これに気付いた瞬間のことを今でも覚えている。給与明細を真剣に見たのは30代後半。それまでは「夜勤手当の合計」だけ見て満足していた。内訳をよく見たら、深夜割増賃金込みの金額が「夜勤手当」として表示されていた。
純粋な夜勤手当だけを取り出して全国平均と比べたら、明らかに安かった。あの時の自分のショックは、今思い出しても胃が縮む。



え、それって違法じゃないんですか?深夜割増賃金を夜勤手当に含めるって…



表示の仕方が違法というわけではない。深夜割増賃金が法定通り計算されていれば法律違反にはならない。ただし、「知らないと損する仕組み」ではある。だから自分で内訳を確認することが大事なんだ。
深夜割増賃金の法的根拠(労働基準法37条)
労働基準法第37条第4項により、午後10時から午前5時までの間に労働させた場合、使用者は通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の割増賃金を支払う必要がある。これは「深夜割増賃金」と呼ばれ、夜勤手当とは別個に発生する法定の賃金だ。
つまり、夜勤に入ると必ず「深夜割増賃金」が発生し、それとは別に各病院が独自に設定する「夜勤手当」が支給されるのが本来の構造。給与明細でこの2つが分かれているか、合算表示になっているかは病院ごとに異なるが、深夜帯に働いている以上、深夜割増賃金の存在は前提として理解しておく必要がある。
平均値は「中央値」でも「最頻値」でもない
「平均」という数字に潜むもう一つの罠は、一部の高単価病院が平均を押し上げている可能性がある点だ。
仮に10病院あって、9病院が1万円・1病院が3万円の手当を出していたとする。平均は約1万2千円。でも、実際に最も多い病院は1万円。これが「最頻値」だ。中央値(並べた時の真ん中)も1万円になる。
つまり、平均が1万2千円でも、「あなたの周りで実際にもらえる可能性が一番高い金額」は1万円かもしれない、ということ。平均と自分の手当が同じだったとしても、決して「真ん中」にいるとは限らない。
体感とのズレを感じたら、平均だけでなく「自分と同じ地域・同じ施設規模の求人」を3〜5件並べて、その中央値で自分を測り直すと現実に近い数字が見える。
理由③1回あたりの額ではなく、時間あたりで見るべき
3つ目は、シンプルだが見落としやすい視点。同じ1万1千円の夜勤手当でも、拘束時間が違えば実質単価は別物になる。
2交代16時間拘束で1万1千円なら、時給換算は約687円(手当分のみ)。介護施設で17時間拘束で1万円なら、約588円。同じ「平均並み」でも、実質単価では差が出る。
さらに、仮眠が取れない・呼び出しが多い・夜間の入院対応が多い職場ほど、実質単価はさらに下がる。1万1千円の手当が「割に合う」かどうかは、職場の実態とセットで判断するしかない。
1回あたりの額だけで「平均並み」と安心するのはやめておけ。時給に直すと、見える景色は全然違う。
【セルフチェック手順】あなたの夜勤手当は平均と比べて高い?普通?安い?
ここで、自分の夜勤手当が平均と比べてどの位置にいるかを判定する手順を渡す。給与明細さえあれば、3ステップで判定できる。電卓を用意して進めろ。
まず給与明細を3か月分用意する。「夜勤手当」「夜間勤務手当」「深夜勤務手当」など名称は病院によってバラバラだから、それらしい項目を全部チェックする。同時に、別途「深夜割増賃金」「時間外手当」が分けて記載されているかを必ず確認する。
計算式はシンプルだ。「月の夜勤手当合計 ÷ 月の夜勤回数 = 1回あたりの手当」。2交代と3交代では別々に計算する。深夜割増賃金が夜勤手当と分けて記載されていれば、夜勤手当だけで計算する。混ざっている場合は、可能なら病院に内訳を確認するか、深夜帯7時間×基本時給×0.25を引いて純粋な夜勤手当を算出する。
2交代なら全国平均約1万1千円、3交代なら準夜4千円台・深夜5千円台と比較する。判定の目安は次の通り。
平均より2割以上高い→「高め」。手当のために働き方を続けている価値はある。
平均±2割の範囲→「普通」。即動く必要はないが、時給換算や深夜割増の有無は別途確認。
平均より2割以上低い→「安め」。理由を確認すべきライン。



私、計算したら平均より3千円低かったです…。これって安めってことですか?



2割低いラインを下回るなら「安め」だ。ただし慌てるな。数字が出ただけで、何かが決まったわけじゃない。判断材料が手に入った状態だ。次の章で、安めだった場合の選択肢を整理する。
給与明細で必ず確認すべきチェックポイント
判定の精度を上げるために、給与明細で押さえるべき項目を整理しておく。
- 「夜勤手当」「夜間勤務手当」の金額と回数
- 「深夜割増賃金」が別項目として記載されているか
- 夜勤回数(2交代・3交代の別を記録)
- 基本給と所定労働時間(1時間あたりの基本時給を計算するため)
- 時間外手当(残業代)が別に支給されているか
この5つを押さえれば、自分の夜勤手当の「素の姿」が見えてくる。逆に言えば、これを確認せずに「自分の手当って普通だよね」と思い込むのは危険だ。
平均より低かった人・平均より高かった人、それぞれの選択肢
セルフチェックで判定結果が出たら、次は「で、どうするか」の話だ。結果ごとに、取れる選択肢は違う。慌てず、整理して見ていく。
平均より「安め」だった場合の選択肢
結論から言う。平均より安め=即転職、ではない。まずは選択肢を整理することが先だ。
取れる選択肢は大きく4つある。
- A:内部交渉。可能性はゼロではないが、看護師の手当を個人交渉で上げるのは現実的に難しい。ダメ元の選択肢として認識しておく程度
- B:固定費見直しで夜勤手当依存度を下げる。手当が低くても、生活コストを下げれば差し引きで余裕が生まれる
- C:他院の求人を眺める。すぐ転職する必要はない。情報を貯めるだけで判断材料が増える
- D:今のまま続ける。手当以外のメリット(人間関係・通勤・教育体制)があるなら、合理的な選択
大事なのは、「平均より安い」という事実を受け止めた上で、自分の優先順位で選ぶこと。手当だけで職場を選ぶ必要はない。ただし、知らずに損するのと、知った上で選ぶのは全く違う。
平均より「高め」だった場合に注意すべきこと
平均より高めだった人にも、注意してほしい点がある。「手当が高い=条件が良い」とは限らないからだ。
高い手当の裏には、必ず理由がある。夜勤回数が多い、拘束時間が長い、人手不足で1人あたりの負担が重い、急変の多い病棟、などだ。手当の高さは、その負担の対価になっていることが多い。
もう一つ。高い手当が「これからもずっと続く」前提で生活設計をしないこと。年齢を重ねれば夜勤の回数は減らさざるを得ない。手当ありきの生活水準にすると、夜勤を減らした瞬間に詰む。
高単価で稼げているうちは、その手当の一部を貯蓄や投資、固定費の見直しに回しておく。これが現実的な対処だ。
「普通」だった場合のスタンス
判定が「普通」だった人は、焦って動く必要は一切ない。ただし、「平均=適正」と思考停止するのもやめておけ。
時給換算ではどうか。深夜割増賃金は別途支給されているか。夜勤の拘束時間と業務負担に対して、本当に妥当か。
この3点は、平均と同じだからこそ確認しておきたい。
「普通」は、安心していい状態でもなければ、慌てるべき状態でもない。「今の数字をちゃんと把握している」状態にしておくのが正解だ。
私が「平均額の罠」に気付いた経緯
少し私の話をする。私は長いこと、自分の夜勤手当が「全国平均と同じくらい」だと思って安心していた。月の夜勤手当合計をざっと見て、回数で割って、「うん、平均くらい」で思考停止していた時期が長かった。
転機は30代後半。ある月の給与明細をじっくり見たら、夜勤手当の欄に「深夜割増賃金込み」と小さく書かれていた。電卓を叩いて深夜割増賃金分を引いたら、純粋な夜勤手当だけで見ると、相場よりかなり安い額だった。あの瞬間の自分の顔は、今思い出しても情けない。
その後、配置換えで夜勤がなくなり、本当の手取りに向き合うことになる。慌てて始めたのが固定費の見直しだった。スマホ、保険、電気代を1年かけて見直した結果、年間50万円浮いた。月にして約4万円。これは私の夜勤手当の月額に近い金額だ。
つまり、夜勤手当に頼らなくても、固定費を見直せばその穴は埋められる範囲にあるということ。平均額に振り回されて自分を安売りするより、自分の生活コストを把握する方が、よほど現実的な対処になる。
夜勤手当の「平均」に振り回されないための情報収集の進め方
ここまで読んできて、「で、結局何から始めればいい?」と思っているなら、答えはシンプルだ。すぐ転職する必要はない。情報を貯めておくだけでも、十分な判断材料になる。
そのうち動くかもしれない、くらいの温度感の人が、まず何をすればいいか整理する。
まずは自分の数字を把握する
最初にやるべきは、給与明細を3か月分並べて、自分の夜勤手当の数字を確定させること。
これだけで、自分の現在地が言語化される。
1回あたりの手当、月あたりの合計、深夜割増賃金の有無、時給換算。この4つを紙にメモする。
スマホのメモアプリでもいい。形にすると、頭の中のモヤモヤが消える。
他院の求人情報を「見るだけ」眺める
転職する気がなくても、求人情報を眺めるだけで相場感は掴める。看護師の求人サイトを開いて、自分の地域・同じ規模の病院の夜勤手当を5〜10件チェックすればいい。
登録しなくても、検索画面で求人票の概要は見られる。「夜勤手当 1回1万2千円」「夜勤手当 1回9千円」など、具体的な数字が並ぶ。
これを並べて中央値を取れば、あなたの地域のリアルな相場が見えてくる。
見るだけ。それだけで、全国平均という抽象的な数字が、自分の地域の具体的な数字に変わる。
手当に頼らない収支設計を試算してみる
もう一つ、やる価値があるのが固定費の見直しだ。スマホ、保険、電気代。この3つを見直すだけで、年間数万円〜数十万円の差が出る。
私は1年かけてこの3項目だけで年間50万円浮かせた。月にして約4万円。これは多くの看護師の夜勤手当の月額に近い金額だ。つまり、夜勤手当が月4万円減っても、固定費を削れば差し引きでマイナスにならないということになる。
「夜勤手当があるから生活できる」と「夜勤手当がなくても生活できる」では、見える景色がまったく違う。後者の状態を作っておくと、夜勤を続けるにせよ辞めるにせよ、判断に余裕が生まれる。



夜勤手当の平均額を知るのは出発点。そこから自分の数字と照らして、生活コストを見直して、選択肢を持つ。順番はこれだ。慌てるな。
【悩んでいるならまず相談】おすすめの看護師転職サイト3選



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登録する前に、この5つだけは頭に入れておけ。
転職を考え始めたら早めに登録しておく
「そろそろ転職しようかな」と思った時点で登録しておくのが正解だ。
退職ギリギリになってから慌てて登録すると、面談も求人紹介もバタバタで進むことになる。比較検討する余裕なんてなくなるんだ。
その結果どうなるかって?「とりあえずここでいいか」って妥協して決めてしまう。で、入職してから「思ってた職場と全然違った…」ってなるパターンだ。俺はこれで後悔してる看護師を何人も見てきた。



でも、まだ転職するか決めてないのに登録していいんですか?



全然いい。登録したからって転職しなきゃいけないわけじゃないからな。求人を眺めるだけでも「今の職場って実は条件悪かったんだ」って気づけたりする。「いい求人が出たら動く」くらいの余裕を持っておけ。
登録は2〜3サイトがベスト
転職サイトは2〜3サイトに登録するのがちょうどいい。
1サイトだけだと、紹介される求人が偏ったり、担当者との相性が合わなかった時に逃げ場がなくなる。かといって多すぎると、このあと書くように面談だけで消耗する。
2〜3サイトに登録しておけば、求人の比較もできるし、担当者の対応も見比べられる。「このサイトの担当者はイマイチだけど、こっちは合うな」って判断できるようになるんだ。
登録後に聞き取り面談があることを知っておく
転職サイトに登録すると、担当者から電話やLINEで聞き取りの面談(ヒアリング)の連絡が来る。
「登録したらすぐ求人が届くんだろ?」って思ってる人が多いんだが、実際はまず希望条件とか転職理由の確認面談があって、そのうえで求人を紹介してもらう流れだ。
面談は1回あたり15〜30分くらいかかることが多い。事前に勤務地・給与・夜勤の有無・譲れない条件などの希望条件を整理しておくとサクッと終わるから、登録前にメモだけでも作っておけ。
登録しすぎると面談だけで時間が取られる
「たくさん登録した方が有利だろ」って思って4〜5サイト以上に登録すると、それぞれのサイトで面談が発生するから、面談だけで数時間ぶっ飛ぶ。
さらに、各サイトから電話・メール・LINEの連絡が一気に届くから、やり取りだけで疲弊する。本来の転職活動に集中できなくなったら本末転倒だろ?



まずは2〜3サイトで始めて、物足りなければ追加する。これが一番効率的なやり方だ。
担当者が合わないと感じたら遠慮なく交代してもらう
これ、言いにくいのはわかる。でも「この人とは合わないな」と感じたら、我慢せずに担当者の交代を申し出ろ。
交代をお願いするのは失礼なことじゃない。転職サイト側も担当者変更の対応には慣れてるから、気にする必要はまったくないんだ。
多くの転職サイトではLINEが連絡手段として使える。直接電話で言いにくかったら、LINEで「担当者を変更したいです」って送るだけでいい。それだけで済む話だ。
合わない担当者のまま進めると、希望と違う求人ばかり紹介されたり、転職のタイミングを逃す原因になる。少しでも「なんか違うな」と思ったら、早めに交代してもらうのがベストだ。



たしかに、合わない担当者に気を遣って我慢してたら、転職で失敗するのは自分ですもんね…



そういうことだ。担当者に遠慮して自分の人生を妥協するなんて、一番もったいないからな。
看護師の夜勤手当の平均に関するよくある質問
- 夜勤手当の全国平均はどこのデータが信頼できる?
-
日本看護協会の「病院看護実態調査報告書」が最も信頼性が高い。毎年実施されており、看護職の労働環境を全国規模で把握できる唯一の継続調査だ。夜勤手当の平均を語る際は、まずここを基準にすれば間違いない。
- 夜勤手当と深夜割増賃金は両方もらえるのが普通?
-
本来は両方が別々に支給されるのが本来の姿だ。深夜割増賃金は労働基準法で定められた法定の賃金で、22時〜翌5時の労働に対して通常賃金の25%以上の割増を払う義務がある。夜勤手当は各病院が独自に設定する手当。給与明細で2つが分かれているか、合算されているかは病院ごとに異なる。
- 1回1万円より安い夜勤手当は違法ですか?
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違法ではない。夜勤手当の金額は各病院が独自に設定するものなので、法律上の最低額は存在しない。ただし、深夜割増賃金は法定なので、深夜帯の労働に対して通常賃金の25%以上の割増がきちんと支払われているかは別問題。これは確認する権利がある。
- 平均より高い病院に転職すれば手取りは増える?
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手当だけ見れば増える可能性はある。ただし、基本給・賞与・諸手当・福利厚生まで含めた年収ベースで比較しないと意味がない。夜勤手当が高くても基本給が低い病院もあれば、その逆もある。「夜勤手当の額」だけで転職先を判断するのは危険だ。
- 夜勤手当の平均は今後上がる?下がる?
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断定はできないが、看護師不足の流れが続けば、夜勤手当を上げて人材を確保しようとする病院は増える可能性がある。一方で、病院経営の厳しさから手当を抑える施設もある。長期的なトレンドより、自分の所属する病院の方針を見ておく方が現実的だ。
まとめ|平均額を知った上で、自分の手当をちゃんと見ろ
夜勤手当の全国平均は、2交代で1回約1万1千円、3交代で準夜4千円台・深夜5千円台。これが出発点だ。
ただし、平均と自分の手当を比べるだけでは判断材料として不十分だ。「夜勤手当」に深夜割増賃金が紛れ込んでいないか、時間あたりで割るとどうか、地域の中央値ではどうか。ここまで確認して、初めて自分の手当の本当の姿が見える。
最後にこの記事のおさらいだ。
- 2交代の夜勤手当の全国平均は1回約1万1千円、3交代は準夜4千円台・深夜5千円台
- 施設形態によって平均は大きく変わる。大学病院は高め、介護施設は低めが目安
- 「夜勤手当」に深夜割増賃金が紛れ込んでいないか、給与明細で必ず確認する
- 平均と比べて2割以上高い/低いを基準に、自分の位置を判定する
- すぐ動く必要はない。給与明細を見直して、数字を把握するだけで十分なスタート
そのうち動くかもしれない、くらいの温度感なら、いきなり転職活動を始める必要はない。まずは給与明細を引っ張り出すだけでいい。動くかどうかは、自分の数字を把握してから判断すればいい。



数字を知るだけで、見える景色は変わる。私は17年かけてそれに気付いた。あなたは今日気付けばいい。



